ゼニカルとサノレックスは作用の仕組みが違う
ゼニカルとサノレックスは、どちらも肥満を解消する薬です。一方、作用のプロセスが異なるので、効果にも違いがあります。
ゼニカルの有効成分は「オルリスタット」、サノレックスの有効成分は「マジンドール」です。
オルリスタットは、脂肪を分解する消化酵素「リパーゼ」の働きを鈍らせます。そのため、ゼニカルを服用していると、口から入った脂肪分がそのまま消化器官を通って排出されるようになります。
脂肪が体に吸収されなくなるため、肥満の解消に有効です。一方、便が脂っぽくなり、排便のリズムに変化が生じます。
マジンドールは、神経伝達物質に働きかけ、視床下部にある満腹中枢を活性化させます。サノレックスを服用していると、食欲が抑えられ、肥満の解消に繋がります。
ゼニカルは1回1錠、1日3回服用します。服用のタイミングは食中および食後です。十分な量の水で飲むことが求められます。
サノレックスの用量は、1回1錠、1日1回です。効き目が確認できたら用量を増やし、1日2回飲みます。飲むタイミングは食後です。
ゼニカルは飲んでる間だけ効果が続く&ビタミン不足に注意!
ゼニカルを飲んで1時間から2時間で、消化酵素のリパーゼの働きが鈍くなりはじめます。効果の持続時間は、1日から2日間です。
服用を一定期間続けることで効果を発揮するタイプの薬ではないので、飲み続ける必要はありません。
目標体重に達したり、あらかじめ決めておいた服用期間が過ぎたりしたら、服用を中止しても構いません。
ゼニカルの効果で脂肪が吸収されなくなると、脂溶性ビタミンが不足するので注意しましょう。脂溶性ビタミンとは、脂に溶けやすいビタミンもののことです。代表的なものとして、ビタミンAやビタミンD、ビタミンEが挙げられます。
上記のビタミンが不足すると健康や美容に悪影響が起こります。そのため、ゼニカルを飲むときは、サプリメントなどで脂溶性ビタミンを摂取するとよいでしょう。
肌の健康維持に欠かせないビタミンAは、うなぎやレバーに豊富に含まれています。青魚に豊富に含まれるビタミンDは、丈夫な骨をつくるのにかかせません。ビタミンEは抗酸化作用があり、ナッツ類に多く含まれる栄養素です。